⚠︎記事内に広告を含みます。

【EMMS】初心者が禁断の「マグシールド機」を全分解・オーバーホール!

 

ダイワのスピニングリールに搭載されている防水テクノロジー「マグシールド」が搭載されている機種は、基本メンテ禁止となっています。

優秀な機能だとは思いますが、ある一定の期間使用し続けるとどうしてもメンテナンスが必要となります。

最近では上位機種のみならず、1万円以下の下位機種ですら搭載されているようで、性能は向上しているけどメンテナンスが難しくなってきました。

ミドル機種以下だと、ハッキリ言って修理代金を払うのはキツい!

そろそろ愛用の「ダイワ・EMMS」も回転にガタが生じてきたので、禁断の領域に手を出し全分解・オーバーホールにチャレンジしてみます!

 

[adsense]

 

リールのオーバーホールで用意したもの一覧

 

リールの分解をまともにしたことのない素人が、「マグシールド搭載機」をオーバーホールしていきます!

ハッキリ言ってあまりにもリスキーですが、マグシールドの恩恵を受けられなくなってもいいので、一度バラしてガタツキをなくしたいんですよ。

それに、EMMSの分解情報を調べても出てこなかったので、ここは思い切って「人柱」になっていこうと思います。

ということで、リールの分解に必要な道具をかき集めてきました。

 

[aside type=”boader”]

【ダイワ・スピニングリールのオーバーホールに必要な道具】

  • リールメンテナンススプレー
  • パーツクリーナー
  • ベアリングリフレッシュセット
  • +−ドライバー
  • 星型ドライバー
  • ピンセット
  • ペンチ(本来は六角レンチ使用)
[/aside]

 

 

ダイワのマグシールド機を分解する場合、いつものメンテナンス道具に加えて「星型ドライバー」が必要となります。

一部のネジが星型になっていて、通常の+−ドライバーでは回すことができないようになっています。分解する場合、事前に用意しておかないといけません。

ちなみにEMMSの場合、「T8」という大きさのもので全て回すことができました。

 

 

あとは、リール分解中にパーツの使途・位置がわからなくなったときのため、分解図も。

これがあれば、組み立てたあとにパーツが余っても元通り直せるかも?

航海図みたいなものなので、初心者は必ず手元に置いておくこと!

 

ハンドル・ベアリング周辺のメンテ・注油

 

さて、それではいよいよマグシールド機の「EMMS」を分解していきますか!

まずはお手軽に、ラインローラー・ハンドル周辺をメンテナンスしていきます。

なんだかんだ、一番汚れが溜まりやすい箇所なので頻繁に清掃してあげたほうがいいですね。

 

 

マイナスドライバーで、ベアリングのネジを外します。

 

 

中のパーツをバラし、順番を間違えないようにしながら脱脂していきます。

ちなみにEMMSは本来ベアリングは入っておらず、「カラーベアリング」というプラスチック製のもののみ入っていますが、カスタムして2BB化してあります。

ダイワのミドル機以下はカラーしか入ってないので、カスタムして性能を向上させることが可能です。

 

リールを超カスタム!新しいパーツを組み込んで性能を向上させる方法・手順【ヘッジホッグスタジオ】

 

 

ベアリングは、パーツクリーナーと専用の「ベアリングリフレッシュセット」で脱脂していきます。

本来なら時間が掛かる作業ですが、グッズを使うことで大幅に時間短縮が可能となります。

 

スピニングリールの「ラインローラー」をメンテナンスしてみた!【ベアリング洗浄・注油】

 

 

ラインローラーが終わったら、次はハンドルのメンテナンス。こちらも分解して清掃していきます。

 

 

ラインローラーのベアリングにはオイルを差して、回転を向上。

ハンドルのほうは回転性能より錆を防止するほうが大事なので、脱脂したあとグリスを付けて海水の侵入を防ぎます。

 

 

最後はグリスをたっぷり塗って、余分な分を拭き取って完成。ここまでは簡単だ!

 

禁断の「マグシールド機」を分解してみる!

 

ベアリングとハンドルのメンテナンスが終わったところで、いよいよ核心部分の「マグシールド」のオーバーホールへと入っていきます。

初心者なので、ところどころ方法が間違っている部分もあるかも。自分で分解する際は自己責任で、必ず情報を調べてから行うこと!

それでは、作業していきましょう!

 

 

まずはハンドルを外していきます。これは簡単。

 

 

メインシャフトの先端についている、ベアリングなどのパーツを外していきます。

 

 

そのままパーツを引っ張っても抜けず、リングをピンセットなどで外してようやく分解が可能となります。

 

 

このパーツも、ピンを抜いてから取り外すとすぐに抜けます。

 

 

ローターを外すと、いよいよマグシールド部分。

ナットを六角レンチ等で外すんですが、先にネジを外さないと回らない仕様になっています。注意!

 

 

ローターを外す前に、ベイル周辺のパーツを先に取っちゃいましょう。

明らかに手順を間違っているけど。

 

禁断の領域!マグシールドからボディ内部まで分解

 

ここまで来て、ようやく「マグシールド」のお出ましです!

本来ならここでメンテナンスを終了すべきなんですが、今回はさらに進んでボディ内部のピニオン・ドライブギアのメンテナンスまで進みたいと思います。

前述したように、勝手に分解するとメーカー修理が受けられなくなるので、必ず自己責任でお願いします!

 

 

マグシールドのパーツを上から見たところ。茶色の汚れは錆ではなく、内部の磁性オイルが漏れ出しています。

よほど上手く分解しないとオイルが出てきてしまうようなので、思い切って一気に分解します。

手前の+ネジ2つを外すと内部にアクセスできます。

 

 

ネジを外してピンセットを近づけると、磁性オイルが溢れ出してきた!さすが”マグ”シールド。

一旦置いておいて、ボディ部分の分解・洗浄に入ります。

 

 

マグシールドパーツを抜くとピニオンギアが露出するので、手前のネジ2つを外して取り外します。

 

 

ピニオンギアとベアリングのセット。あとで脱脂してグリスアップしましょう。

 

 

ボディの横っ腹にある星型ネジを専用ドライバーで取り外します。

 

 

お尻とボディ左側にある星型ネジをさらに取り外すと、ようやくボディ内部にアクセスできます。

 

 

パカっと開きました!ここまでくれば、分解も最終段階です。

 

 

メインシャフトを固定するピンを抜き去ると・・・。

 

 

ようやく、メインシャフトが外れました。

EMMSはライトショアジギングに始まり、タチウオのルアーゲームやちょい投げで酷使したのでグリスが変色しています。

すぐに脱脂して、再びグリスアップしなければ!

 

 

次は、ドライブギアを外します。が、なぜか抜けません。

 

 

説明書を見たところ、どうやらボディ右側のハンドルを差す箇所に「リング」があって、ロックされているらしい。

リングは黒いパッキンを外した場所にあるので、最初に取っておきましょう。

こちらを外すと、無事ドライブギアも外すことができました。

 

 

さらに奥には「オシレーティングギア」なるものが残っていて、ネジで固定されているので外します。

これで、ギア関係のパーツは全て外すことができました!

 

 

あとはメインシャフトとハンドルにあるベアリングを外して、全パーツ分解完了!

といいつつ、逆転防止レバーは今回分解していません。

細かいバネが入っていて、別のリールを分解したときに失くして困ったことがあるので、今回は触らず置いておきます。(笑)

 

 

これで、EMMSのほぼ全てのパーツを分解完了しました!疲れたー!

マグシールド部の分解方法や危険性、磁性オイルの販売などについて調べながら作業していたので、この時点ですでに3時間経過しています・・・。

あとは各部品を洗浄・脱脂して、組み上げるだけだ!

 

マグシールドってどうなってるの?

 

リールを組み立てて行く前に、マグシールドを分解したからには「内部構造」が非常に気になりますね。

どうしても分解過程で内部の磁性オイルが漏れ出してしまい、防水能力が下がってしまいます。漏れがひどかったので、いっそのこと内部まで分解して見てみることにしました。(笑)

ヤフオク等で磁性オイルを購入できるようなので、次は注入〜組み上げにチャレンジしてみたいと思います。ダイワ本社では売ってくれないみたい。

 

 

マグシールドの機関部。

一見、このパーツ内に磁性オイルが入っているのかな?と勘違いするデザイン。

でも実際にはこのパーツは飾りで、上記写真の金色のパーツに磁性オイルがくっついていて、上方からの海水の侵入を防いでいます。

 

 

これがマグシールドの核心部。磁性オイルが漏れが酷いので、全部拭き取っちゃいました。(笑)

右側のパーツがマグシールドの磁石部分で、左側のパーツが反応してくっつくようになっています。

本来なら周囲に磁性オイルが張り巡らされているので、回転はするが海水を通さない形になっています。

 

▲マグシールドの仕組み(ダイワHP)

 

ただ、パーツをよく見ていると上方からの侵入を防いでくれるものの、下方はガバガバですぐに浸水してしまいそうです。

実際にはボディが付いているので、そう簡単には浸水しないのでしょうが・・・。いずれにしても、構造に疑問が残りますね。

磁性オイルを拭き取ってマグシールドの恩恵がなくなったので、あとは気にせず組み上げていくだけだ!(笑)

 

オーバーホール完了!部品の組み立て〜完成

 

というわけで、各パーツを脱脂・洗浄していきます。

油汚れはパーツクリーナーで、ベアリングは専用のリフレッシュセットで洗浄。

 

 

一番汚れていた、ボディ内部の洗浄が完了しました。新品同様になった!

 

 

あとは、分解した方法と同じ手順で組み立てていきます。

方法は分解図を見ればわかるので、詳細は省きます。

このとき、当たり前ですが必ず各パーツにグリスアップしてからはめ込んでいきます。

 

 

マグシールドの核心部手前まで組み上げることに成功。ここまでくれば、一安心。

 

 

マグシールドパーツをボディに装着!

 

 

メインシャフトにベアリングパーツ等を組み上げて・・・。

 

 

最後はあっという間に組み立てて、無事(?)マグシールド機のオーバーホールが完了しました!

 

おわりに

というわけで以上、「初心者がマグシールド機をオーバーホールしてみた」のレポートをお届けしました。

磁性オイルを拭き取ってしまったので、全く無事ではありませんが、次回はオイルを購入〜注入という面白い作業にチャレンジしてみたいと思います。

実際にこの作業をやってみた感じ、初心者が下手に手を出すと確実に磁性オイルが漏れ出して大変なことになってしまうと思われます。

 

前述したように、一度自己分解するとメーカーの保証が受けられなくなるので、分解する際は自己責任でお願いします!

それでは!