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雨の日でも釣りにいくべき?雨が魚に与える影響と危険性まとめ

できれば晴天のもとで糸を垂らしたい・・・が、必ずしも釣行日に晴れるとは限らない!

特に梅雨ともなると、「連日雨続きでせっかくの休日も全部パァ」なんてことになりがち。雨でも釣りはできるけれど、ただでさえ不快なのに危険性も増すし、釣行後のお手入れも面倒くさい。

一方で雨が魚に与える影響は?というと、一概には言えないものの魚種・状況によっては好影響なことも多く、危険を承知で行くなら思った以上にいい思いができるかもしれません。

今回は「雨が魚に与える影響と釣り場の危険性、最終的に雨の日でも釣りにいくべきかどうか?」を考えていきたいと思います!

 

雨が魚に与える影響について

雨で警戒心が緩和!大雨前後は荒食いが始まる

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▲小雨時でもアジが連発して釣れた

 

まず雨が魚に与える影響についてですが、結論からいうと「小雨」程度なら高活性化する魚が多い印象。

警戒心が強い魚の場合、晴れの日にルアー釣りをしていると「これは餌じゃない!」と見切られてしまったり、堤防際についている場合は釣り人を見てサーッと逃げてしまうことがあります。

特に浅場で生息している魚ほどこの傾向が強くて、やたらと釣れないから単純に魚がいないんじゃないか、と思ってじーっと海中を見ると大量の魚が乱舞していることがしばしば。(笑)

 

雨はこの「釣り人・ルアーと魚の境界線」を上手くぼかしてくれるので、普段なら高活性の魚を探し回ってやっと釣れるのに、雨の日だと1投目から連発!なんてことも。

陸地に住む釣り人からすると、雨の日って道具も体も濡れるし面倒くさいことだらけです。冬場の雨なんてとてもじゃないけどやってられない!

一方そもそも水中で過ごしている魚にとって最も影響があるのは「水温・気圧の変化」なので、多少の小雨程度ならむしろ高活性になることが多いですね。

 

台風など大荒れの天気の場合は前後に荒食いが始まるため、天気予報をチェックして上手いタイミングで行くと魚が乱舞している光景に出会えることも・・・!

特に動きの鈍い大型魚の場合、天候が荒れると餌となる小魚が深場に落ちてしまったり、簡単には食えなくなってしまいます。

 

天候の変化を察知すると、生物の本能で「海が荒れると食事ができなくなるから、今のうちに食っとくぜ!」と各地でナブラ祭りが始まって非常に美味しい思いができます。

 

まぁ実際には、雨の日は荒れ具合や季節によって「水温・気圧」という最も魚に影響を与えるパラメーターも変化するので、単純に警戒心がなくなる→釣れる!という図式が成り立つわけじゃありません。

が、何度も雨の日に釣行した経験からすると、大荒れじゃない限り美味しい思いをしていることが多いです。

むしろ、大荒れの天気以外は雨後に釣行するより真っ最中に釣りにいったほうが結果が出ているんですが、片付けが面倒くさいので自分の活性と相談して釣りに出かけています。(笑)

 

水潮の影響・汽水域を好む魚は高活性化

▲水潮でも濁りが交じると大抵アウト

 

雨が降ると海水の塩分濃度が下がって「水潮」状態になり、魚の食いが悪くなってしまう・・・という通説がありますが、果たして本当なのか?

青物やアオリイカなど外海を好む魚は、水潮になると順応できず雨の少ないエリアに逃げてしまいます。特に河口周辺はかなりの影響を受けるので、釣れなくなってしまうことがしばしば。

一方、元々汽水域を好むチヌ・スズキなどは一時的に真水でも生きていられるので適応できるし、そもそも水潮は溶存酸素量が増加しているためかえって活性が上がる・・・ってわけです!

実際、雨の翌日なんかは汽水域を好む魚が大釣れすることもあるので、魚種によって釣行のタイミングを変えていますね。

雨でも釣れるときは普通に釣れるんですが、汽水域を好む魚でない限り、雨当日・翌日は河口付近での釣りは避けたほうが無難です。

 

水温変化の影響

 

雨が降ると、上から冷たい真水が落ちてくるため表層を中心に水温が低下します。

特に冬場の海水は外気温と比較して暖かく、雨が降ると表層の水温が一気に低下して活性が下がってしまうことが多いです。

魚は変温動物なので、急激な水温の変化に対応することができません。急激な水温の変化はなんであれ低活性の原因となります。

一方、梅雨・夏場の雨は「恵みの雨」と言われていて、海水温が上昇すると溶存酸素量が低下しますが、雨により酸素濃度が高まるので魚が一気に好活性化することも!

特に浅場での影響が大きく、水が淀んでいる場所で雨が降ると海中が一気に栄養豊富になって小魚が乱舞するので、それらを追って大型魚の活性も上がります。

 

低気圧の影響

 

人間同様、魚も「低気圧」の影響を大きく受けます。人の場合は低気圧時に体調が悪くなることが多いですが、魚はむしろ活性が上がる作用があるんだとか。

気圧とはようするに空気を抑え付ける力・・・なので、浮袋を持つ魚は気圧変化の影響を大きく受け、低気圧の場合は表層に、高気圧時には自然と沈む傾向にあるらしい。

気圧が弱まると、単純に動きが軽くなるため餌を求めて動き回る!というのが一般的な説とのこと。

ただし!こちらも急激な気圧変化の場合は別で、魚が対応できないため低活性化の原因となります。自身の「小雨程度ならむしろ活性化する」ってのは科学的にも正しいらしい。

 

icon-arrow-circle-right 参考:かんたん! 海釣り入門―仕掛けのセットと釣り方がすぐに分かるガイドブック

 

雨で得られる釣り人の恩恵・危険性は?

混雑した釣り場が雨の影響でガラガラに!

 

記事の前半では「雨が魚に与える影響」を書いてきましたが、一方で釣り人にあたえる影響はどんなものがあるのか?

自分の中で一番のメリットだと思っているのは、「普段混雑している釣り場でも雨の日にはガラガラになっている」こと。これ、特に関西・関東の主要釣り場ではバカにできないですよ!

特に個体数が限られている魚(青物など)の場合、混雑している釣り場では自分が釣る前に釣られてしまうことが多いので、人が少ないとその分釣れる確率も上がります。

 

人気魚種でハイシーズンともなると、堤防に1mの間隔もないほど人が並ぶこともあるので、土日祝にしか釣りに行けない人はあえて雨の日に出かけてみるのもありかも。

あまりに人が多いと、ふと「自分は果たして釣りに来ているのか、それとも動物園に来ているのか?」と我に返ることがあるため、人の多さが気になったときはあえて雨の日に釣行しています。

釣り人の数が減って魚側のプレッシャーも下がるし、同時に雨の効果で魚の警戒心そのものも下がるので美味しい思いができます。

 

雷が鳴ったら即退避で

 

ただーし!雨が降っていても、「雷」が鳴ったら即帰宅してください。

釣りをしている人ならよーく知っているでしょうが、釣り竿は陸地で避雷針の役割を果たすため、特にだだ広い堤防・沖堤防なんかだと普通に落ちます。

実際、過去に何度か落雷による死亡事故が発生しています。高確率で死に至るし、落雷事故が起きれば当然のごとく「釣り禁止」の流れになるので、雷が鳴ったらすぐに釣りをやめて退避するようにしています。

地元のおっちゃんなんかは心臓に毛が生えているのか無神経なのか・・・雷が鳴っても平気で続けていることが多いですが、身の安全を考えるとどう考えても即撤収が基本なので粘らないように!

 

最終的に、雨でも釣りに行くべきなの?

ということで「簡単に雨が与える魚・人への影響」を考察してきましたが、結論からいうと人口の多い地域こそ積極的に雨でも釣りに行くべき!と思っています。

魚の生態として、台風など極端な天候でなければ降雨中に活性が上がることが多く、特に梅雨〜夏にかけては溶存酸素量が増加するので活性が上がる傾向にあります。

魚側にそもそも有利なだけでなく、人間側にも好都合!ある程度釣り人がいれば情報交換ができて楽しいものですが、人が多すぎる釣り場だと悪影響しかありません。

そんな状況でも、あえて雨の日に釣りにいくことで混雑を避けることができるし、雨が上がる直前のタイミングであれば快適に釣りができて一石二鳥です。

ということで、雨が続く梅雨のタイミングでありますが、天候が崩れていても積極的に釣りにいこうと思います。もちろん、くれぐれも安全第一でお願いします!

 

それでは。