大型魚を海釣りで狙っていると、必ず「釣った魚をどうやって持ち帰るか問題」にぶち当たります。サイズの問題で、一般的なクーラーボックスには収納不可。
鮮度を維持するために専用クーラーボックスが必須ですが、サイズが大きければ大きいほど釣り場での移動にも困ります。大型魚を持ち帰るだけで一苦労です・・・!
- 大型魚を新鮮に持ち帰るために必須の条件
- 巨大青物など大型魚用のおすすめクーラーボックス一覧
そこで今回は、大型魚を新鮮に持ち帰るために必須の条件と、本当に使えるクーラーボックスを解説していきます!これから購入される方はぜひ参考にしてください。
大型魚を新鮮に持ち帰るために必要なクーラーボックスの条件
今まではショアジギングで仕留めた大型魚を持ち帰るため、25L前後のクーラーを使っていました。対角線なら最大60cmまで収納可能です。
しかしある日、不意に70cm超の大物を釣ってしまい、クーラーボックスに入らなくなってしまいました・・・。切断すると味が落ちるので、できれば止めておきたい。
一方、大量の青物+氷を収納すると想像以上の重さになって持ち運ぶが大変になるんですが、「キャスター付き」のクーラーであれば気軽に移動できることが判明!
- 〜1m超の大型魚を折り曲げずに収納可のサイズ
- 炎天下でも鮮度を維持できる保冷機能
- 大型でも簡単に移動できるキャスター機能
新しくクーラーボックスを買い換えることになったので、以上の点を踏まえてあらためて「本当に必要なクーラーボックスの機能」を割り出してみることに。
〜1m超の大型魚を折り曲げずに収納可のサイズ
▲76cmのサワラを25Lクーラーに収納。尾びれがはみ出してしまった。
大型魚をクーラーボックスで持ち帰るにあたり、「折り曲げずに収納できるかどうか」は重要。下手に曲げてしまうと貴重な身が割れてしまい、不味くなります。
25L前後のクーラーなら「頭・尾を切断する」というのも手ですが、見た目が悪くなるばかりでなく適切な処理をしないと浸透圧の関係で身がボロボロに。
緊急時はともかく、あらためてクーラーを買い直すなら、家族・釣り仲間に「こんな大きい魚を釣ったぞー!」とそのまま見せられるクーラーが欲しいところ。
「大型魚(青物)を折り曲げずに収納できるサイズ」ですが、最低でも内寸の横幅60cm以上で対角線80cm程度までは収納できるため、この程度は欲しいところ。
もし1m超の巨大魚まで想定するなら、横幅80cmあれば対角線で収納できます。ここまで大きいクーラーボックスとなると、必然的に選択肢も限られます。
炎天下でも鮮度を維持できる冷却機能
常に酸素を供給して身を維持している青物は、他の魚と比べても鮮度が落ちやすく、確実に保冷しないと自宅まで持ち帰っている間に腐敗してしまいます。
クーラーボックスの保冷機能は、使用されている「パネルの素材と数」で大きく変わります。独自の保冷機能を搭載している場合もありますが、基本は上記項目だけ見ておけばOK。
最も優秀なのが「真空パネル断熱材」で、高い保冷力で2〜3日釣行しても氷が溶け切らないほど。予算は増えますが、確実に保冷できます。
▲各素材ごとの特徴と保冷力(ダイワの場合)。
スチロールや発泡ウレタン単体のクーラーも実際に使用していますが、安価・軽量で持ち運びには優れるものの、氷が1日持ちません。
大型魚を収納すると氷が溶けやすくなるため、「3面真空パネル搭載モデル」が基本となります。短時間釣行なら、予算を落としてウレタン製を使用するのもアリかと。
1泊2日以上の遠征が前提となる場合は、車で放置していると氷が溶けて魚が腐ってしまうため、保冷力が最も強力な「5面真空パネル」モデルが必要。
外部との間を真空状態にして限りなく熱伝導率をゼロに近づけたパネル。最新の冷蔵庫・住宅・自動販売機などに採用されている。物理的に熱を遮るスチロール・ウレタン製と比べると断熱性に雲泥の差があり、仮に同じ断熱性能を実現しようと思うと、10倍〜25倍程度の厚みが必要になる。(参考:https://www.afgc.co.jp/product/industry/consumer_electronics/vip-a.html)
大型でも簡単に移動できるキャスター機能
大型クーラーボックスは単体でも10kgを越え、青物・氷を入れると20kg超になります。サイズの大きさも相まって持ち運びが困難になるため、「キャリー機能」が必須!
駐車場から釣り場・船へ移動するだけでも困難になるんですが、この点はメーカー側も把握しており、大型サイズにはたいていキャリーが搭載されています。
別途キャリーだけ購入するという手もありますが、別途持ち運ぶと凄まじい荷物量になってしまうため、大型クーラーを購入するならキャリー付きを選びたいところ。
青物用のクーラーボックスおすすめ製品まとめ!
SHINWA(伸和) ホリデーランド
製品名 | 伸和 ホリデーランドクーラー |
保冷素材 | 発泡スチロール |
容量 | 76L |
内寸 | 360×910×430mm(縦×横×高さ) |
外寸 | 260×810×325mm(縦×横×高さ) |
重量 | 8.03kg |
1万円台で購入できる大型クーラーボックスの「ホリデーランドクーラー」。特にこのモデルは76Lと巨大なため、余裕で大型魚も収納可能。
超お買い得仕様ですが、発泡スチロール製のため保冷力は大きく劣ります。素の発泡よりは少しマシ、といった程度。半日以上の釣行には使えません。
しかし80Lクラスのメーカー製クーラーになると、どう安く見積もっても最低4万はするため、鮮度にこだわりがない&予算を極限まで抑えたい場合はありかと。
SHIMANO スペーザリミテッド
製品名 | シマノスペーザリミテッド |
保冷素材 | 3面真空パネル&スチロール |
容量 | 35L |
内寸 | 260×600×230mm(縦×横×高さ) |
外寸 | 347×794×320mm(縦×横×高さ) |
重量 | 7.7kg |
SHIMANOの人気クーラーボックスで、釣り場でもよく見かけます。専用仕様のキャスターがついているため、持ち運びも楽々こなすことが可能。
35Lでも内寸60cmあるので、対角線だと75cm前後の魚まで曲げずに収納可能。3面真空パネルで価格的にもお手頃なので、超大型クーラーを買うほどでもない場合は最適。
他にも、6面真空パネルで圧倒的な保冷性能を誇る「スペーザプレミアム 」、発泡で保冷機能は大したことないがお手頃価格の「 スペーザライト 」などのラインナップも。
SHIMANO スペーザホエール
製品名 | シマノスペーザホエール リミテッド |
保冷素材 | 3面真空パネル&スチロール |
容量 | 60L |
内寸 | 310×800×240mm(縦×横×高さ) |
外寸 | 396×934×340.5mm(縦×横×高さ) |
重量 | 9.8kg |
SHIMANOのクーラーボックス最高峰のモデルで、内寸80cmもあるのでメータークラスの大型魚も余裕で収納可能。3面真空+スチロールで長時間の保冷も可能です。
お手頃に購入できる価格ではありませんが、安価なクーラーボックスと比べると保冷力で雲泥の差があるので、新鮮に巨大魚を持ち帰りたければ検討したいところ。
こちらのモデルにも専用キャリーが取り付けられており、取っ手が巨大なので重量が20kgを越えても楽々持ち運ぶことが可能。
DAIWA シークールキャリーⅡ
製品名 | ダイワ シークールキャリーII SU2500 |
保冷素材 | 底一面真空パネル&ウレタン |
容量 | 25L |
内寸 | 150×385×310mm(縦×横×高さ) |
外寸 | 330×535×390mm(縦×横×高さ) |
重量 | 4.8kg |
青物用の大型クーラーボックスではありませんが、個人的に使っており「小型・中型青物までなら結構使えるな!」と思ったので紹介しておきます。
25Lなので70cmを越えると対角線でも収納できませんが、他社製と比べて「キャリーハンドル付き」なので大量に魚を入れても楽々移動できます。
簡易的なキャリーでないところが最大のポイントで、電車釣行など徒歩での移動が前提に設計されているので重量があっても簡単に移動可能。
普段から〜中型魚までを狙っているが、不意に大型魚が釣れることもある・・・というシチュエーションで非常におすすめできます。
DAIWA トランク大将Ⅱ
製品名 | ダイワ トランク大将Ⅱ |
保冷素材 | 真空3面パネル&ウレタン |
容量 | 60L |
内寸 | 335×860×375mm(縦×横×高さ) |
外寸 | 230×730×285mm(縦×横×高さ) |
重量 | 10.5kg |
DAIWAの大型クーラーボックスの代表格。3面真空パネル+発泡ウレタンで圧倒的な保冷力を誇りつつ、大型魚を入れやすい投入口なども装備。
2サイズのラインナップがあり、それぞれ40L・50Lの容量となっています。50Lは内寸の長さが86cmあるので、対角線だとメーター近い魚でも曲げずに収納可能。
スペーザホエールと同じでキャリーの取っ手が大きく、移動時にも楽々。最上位モデルには抗菌材・消臭剤機能もあり、臭いが残りづらくなっています。
DAIWA ビッグトランクⅡ
製品名 | ダイワ ビッグトランク |
保冷素材 | 真空5面パネル |
容量 | 80L |
内寸 | 400×930×440mm(縦×横×高さ) |
外寸 | 270×795×325mm(縦×横×高さ) |
重量 | 13.2kg |
巨大魚に特化した、ダイワ製クーラーボックスの最高峰。容量は80Lで内寸幅が79.5cmあるので、メーター近い魚も簡単に収納可能です。
極めつけは「5面真空パネル+スチール」仕様の点にあり、大量に魚を入れても長時間の保冷が可能。スペック的には他メーカーと比較しても最上位クラスです。
徹底的に保冷力を高めるため、真空パネル仕様に加えて確実にフタを閉じられる仕様になっており、簡単には冷気・水分が漏れない設計に。
堤防・地磯移動用のクーラーバッグ
大型クーラーボックスは保冷力に優れるものの、とにかく移動が大変。堤防まで距離が長い場合、地磯で使う場合は釣り場に持ち込むこと自体が困難になります。
しかし!移動専用の「クーラーバッグ」という製品もあり、直接背中に背負って移動できます。サイズが大きいため、1m超の青物も収納可能。
保冷機能はないものの完全防水仕様なため、釣り上げてから短時間なら簡易的に保冷できます。どうしても移動が難しい!という場合はぜひ検討してみてください。
おわりに
というわけで、今回は「大型魚を収納できる巨大クーラーボックスの選び方とおすすめ製品」について紹介してみました!
サイズ・保冷力ともに相応のクーラーボックスが必要になりますが、ヒットさせるのも簡単ではないので、必要な投資と考えて購入することに。
メーター級の青物が収納できるクーラーボックス・・・となると数が限られており、自作しない限り今回紹介した製品のなかから選ぶことになります。
ぜひ、自分の用途に合わせて購入してみてください!
▼釣り用の最新おすすめクーラーボックスは「【2019年版】釣り用クーラーボックスおすすめランキング!本当に使える製品はこれだ!」でまとめています。
【2022年版】釣り用クーラーボックスおすすめランキング!本当に使える製品はこれだ!