他のルアーターゲットが釣れない冬の時期にも釣り人を癒やしてくれる、「メバル」。身近な漁港で初心者でも気軽に釣ることができるため、ルアー釣り入門にも最適です。
サイズのわりにパワーが強く、様々な攻略方法があるので非常に奥が深いのも事実。食べても美味しい高級魚なので、立派なおみやげにもなります!
- メバリングの基礎知識
- 専用ライトタックルの選び方
- メバルが釣れるポイント・状況の解説
今回は、10年ほど続けてきた経験をもとに「メバリング初心者が最初の1匹を釣るためのファーストステップと、揃えるべきタックル」について紹介していきます!
メバリングとは?基礎知識と魚の習性について
メバリングとは、1g前後の軽量ルアーを使って堤防からメバルを狙う釣法。特に最近は「初心者でも気軽に釣れる!」という点から、爆発的な人気を誇っています。
「春告魚」と呼ばれているとおり、春が最も釣れるシーズンになります。低水温にも強く、シーバス・アオリイカ・青物など他の釣れない時期でも反応を示してくれるのが人気の理由です!
ルアーへ積極的に反応してくれるほか、夜間のほうが積極的に餌を追う傾向にあるので、仕事・学校終わりにサクッと釣ることも可能!気軽に始めることができます。
メバリングに最適な時期・シーズン:春・秋が最高の季節!
メバルのハイシーズンは、産卵期を終えて荒食いが始まる4月〜5月頃。メバルの釣果は「産卵」によって大きく左右され、主に12月後半〜2月初旬に稚魚を産み落とします。
体力をつけるために荒食いする11月〜12月(産卵前の荒食い)と、4〜5月(産卵後の荒食い)の時期に最も良く釣れるため、メバリング入門には「秋」か「春」がおすすめ!
一般的に夏場は釣れないと言われていますが、梅雨前後までは状況さえハマれば爆釣することも可能!ただし水温が高まる時期は深場に落ちるため、ショアから狙うのは難しくなります。
メバルの生態:根魚だが活発に餌を求めて回遊する
▲メバルの水中姿勢。常に上を向いて餌を狙っている。
日中は深場の藻や岩の隙間に隠れていて、夜間になると浅場まで接岸して餌を捕食します。日中にも釣ることができますが、メバリングはナイトゲームが基本となります。
夜間になると常夜灯にメバルの餌が集まってきて、近くの障害物で餌が流れてくるのを待ち構えています。小型の個体であれば、ルアーを通すだけで簡単に釣れます!
他の根魚類(カサゴなど)に比べると活発に動き、「落下してくる餌を捕食する習性」があります。自分より上層を泳ぐ餌に反応するので、表層から順に探っていくのが釣果を上げるコツです!
メバリング専用タックルの選び方を徹底解説
メバリング用ロッドの選び方:感度が良く軽量なものを選ぶ
メバリング専用ロッドに必要な条件とは、「1g以下の軽量ルアーを遠投できる」「海中の様子・アタリを感じ取れる感度」の2つです!
この釣りでは1g以下の超軽量ルアーを使うことも多く、最低でも15mほどの飛距離を出せるポテンシャルが必須。重いルアーしか扱えないロッドでは話になりません。
大型個体になるほどアタリが小さくなり、注意していないと気づかないこともしばしば。わずかなアタリや海中での様子を感知できる「ロッドの感度」で釣果が大きく分かれます。
- 竿の長さは6フィート〜8フィート
- 1g以下のルアーを15m以上遠投できる柔軟性
- 小さなアタリ・ルアーの動きを感知できる感度
- 長時間扱っていられる軽量性
メバリングを始めるには専用ロッドが必要になりますが、安価なので予算がなくても道具を揃えられます!ここでは、最もコストパフォーマンスのよい1万円前後のロッドを紹介します。
『メジャークラフト ファーストキャスト』は入門ロッドとして最も人気のモデル、実売価格5千円前後と非常に安く、それでいてそこそこの性能を発揮してくれます。
『ダイワ 月下美人』は実売価格1万円前後のロッドで最もコスパが良く、感度・軽量性・遠投性など必要な性能を全て備えています。予算があれば、真っ先に購入したいロッドです!
初心者から中級者まで!メバリング用ロッドの選び方と本当におすすめ製品まとめ
メバリング用リールの選び方:ギア比・軽量性を重視!
繊細なルアーを扱うメバリングでは、超小型のリールを使用します。性能次第で釣果が変わってくることもあるため、超軽量の専用リールも発売されています。
この釣りでは激しいアクションはせず、無理なくスローリトリーブをしながら確実にアタリを捉えていく必要があるため、ギア比が低く一回転辺りの巻取り量の少ないリールが好まれます。
使用するラインも非常に細く、不意の大物がかかることもあるため「ドラグ性能」が高いものを選びましょう!最近では1万円以下で性能のよいリールが多数発売されています。
- リールの番手は500番〜2000番
- ライン回収速度が遅くギア比の低い「ローギア」モデル
- 長時間扱っていられる軽量性
- 不意の大物にも対応できるドラグ性能
ロッドと違ってリールは他魚種のものを流用してOKですが、新しく購入するなら専用リールを迷わずおすすめします。なかには1万以下でコスパの高いモデルも!
『ダイワ 2020レブロス 1000』は汎用リールの代表選手ですが、実売価格5千円前後で安定した性能を見せてくれます。最新モデルも発売され、性能が大幅進化!
『シマノ 18ソアレBB500』は実売価格1万円前後の専用リールで、自重160gと超軽量!回転速度がスムーズになる「マグナムライトローター」採用でメバリングにはうってつけです。
【2022年最新版】メバリング専用リールのおすすめ6選!基礎知識と選び方まとめ
メバリング専用ラインの選び方:細くても耐久性の高いものを!
メバリングで最も主流のラインは「ナイロン」で、初心者でも使い勝手が良いです。障害物周りを釣る場合はフロロ、遠投する釣りの場合はPEラインを使うのがおすすめ。
超軽量ルアーを扱う関係上、2lb〜3lb(耐荷重1kg〜1.5kg)といった超極細ラインを使用します。性能の低いラインだとブチブチ切れてしまうので、選択には要注意!
ラインが細いとトラブルが発生しやすいので、初心者の場合はトラブルが少なく耐久性もある「ナイロンライン3lb」前後の使用がおすすめ。
- 堤防用:ナイロン・フロロライン:2lb〜4lbを150m
- 遠投用:PEライン:0.2号を150m、リーダーを1m
メバリングのルアー選択:よく釣れるワームとは?
メバリングでは一般的にジグヘッド+ワームの組み合わせが使用されますが、果敢にルアーを追ってくるためミノー・ポッパーなどのプラグでも釣り上げることが可能です。
特に最近は多数のメーカーからメバリング用ルアーが発売されていて、「いったいどれを選べばわからない!」と悩む初心者の方が多いです。多すぎて迷いますよね^^;
ワームを選ぶ場合は「ワームの形状・カラーの違い・匂い(フレーバー)」が大きく分けて異なり、プラグの場合は「シルエット・波動」の違いで釣果が分かれてきます。
状況に合わせて様々なルアーを用意・現場で交換できることが重要なので、予算に合わせていくつか実績のあるルアーを用意しておきましょう!
【2022年版】メバリング用最強ワームのおすすめランキング!このルアーを使えば釣れる!
初心者がメバルを釣るための具体的なノウハウ
メバリングで狙うべきポイント:漁港堤防のポイント解説!
専用タックルを揃えたはいいものの、一体どのポイント行けばメバルが釣れるのか?基本的には堤防など「餌が集まる・隠れられる障害物がある」場所なら、どこでも釣れます!
〜25cm程度のサイズであれば、障害物に隠れつつ餌の回遊を待ち構えている個体が多いです。夜間になると、常夜灯の周辺に集まってくるため簡単に釣り上げられます!
日中はテトラ帯・堤防のキワ・係留船の下などを探りつつ、周囲が暗くなったら常夜灯でできた明暗など、「変化のある場所」を積極的に探ってみましょう!
- 堤防のキワ
- テトラ帯のキワ・周辺
- ブイの下・影
- 停留船の下・影・ロープ周辺
- 磯場の足元・影
- 桟橋周辺
- サーフ(砂浜)にあるシモリ
▼メバリングで狙いたいポイント・場所選びのコツはこちら
メバルはどこにいる?堤防で狙いたいポイントと探り方
メバルがよく釣れる時間帯:ナイトゲームが基本!
ポイントが決まったら、次は「どの時間に竿を出すか」ですね。メバルは夜行性で、夜間になると表層まで浮いてプランクトン・小魚を追うため、初心者ほどナイトゲームが最適!
夜の乏しい光でも獲物を終えるように眼が発達しており、真っ暗闇でもルアーにアタックしてきます。「常夜灯の明暗」には餌が集まりやすいため、狙い目です!
日中でも十分釣り上げることができますが、普通の釣り方だと「偽物だ!」と見切られてしまうため、高速に動かしてリアクションバイトを狙うなどの工夫が必要になります。
真昼間でもメバリングは成立する!デイゲームの基本と攻略法【ボトムワインド釣法】 【ナイトゲーム】夜間にメバルを釣る方法とは?明暗の境目を意識して狙う
メバルを釣るために最も重要な「滞在するタナを見極める」方法
メバルを釣るにあたって重要な要素はいくつかありますが、「表層〜底層の間でどのタナにいるか?」を見極められれば釣れる確率をグッと高めることができます!
餌となるプランクトン・小魚や、メバルの活性によってどの層に生息しているか変化します。確実に釣り上げるためには、タナを把握してルアーを送り届けてやる必要があるというわけ。
メバルは「落下してくる餌を捕食する」という習性があり、自分より上を泳ぐ餌に強く反応します。表層から探っていき、「1秒・・・2秒・・・」と着底するまでの秒数を確認します。
例えば着底まで30秒かかったとしたら、「表層エリアは10秒まで、中層エリアは20秒まで」と頭のなかで想像することで、それぞれのタナを狙って釣ることができるようになります!
集団で回遊する特徴があるので、例えば20秒の中層エリアで1匹釣れたら、同じ層を集中的に狙うことで連発ヒットさせられることも!
メバリングで有効なアクションと探り方:ただ巻きが基本
メバルは他の魚種と違って、餌を発見するとしばらく追尾して「本当に食べられるか?」を判断します。ここで下手にアクションをすると見切られてしまうので要注意!
基本的には一定のスピードで「ただ巻き」するだけでOKで、アクションよりも滞在するタナを見極める、同じタナをレンジキープするほうが釣果に直結します。
デイゲームなど特殊な条件下では、反射食いを狙って「ボトムワインド」という激しいアクションをすることもありますが、基本的にはただ巻きだけでOKです。
メバリングの基本アクション(動かし方)の種類・誘い方とは?
最後に:釣り初心者ほどメバルを釣ろう!
というわけで、今回は「メバリング入門に必要なタックル選びと、具体的な釣り方・アクションのコツ」を全て解説してみました!
メバリングは一見単純な釣りに見えますが、日によって全然釣れない日があったり、アプローチの種類も無数にあって釣れば釣るほどハマってしまいます。10年続けても、未だ飽きる気配がありません。
上級者の方にもおすすめできますが、やはり「気軽に釣れる」「癒やしになる」という点が最高にステキなので、「あまり釣りに慣れていない!」という初心者の方ほどおすすめしたいです!
入門だけなら1万円前後でロッド・リールを揃えられますし、道具も少ないので気軽に始められます。仕事・学校終わりにサクッと釣ることも可能なので、ぜひ挑戦してみてください!