これからルアーフィッシングを始める人には、1万円台のリールが安価で性能がよいため、最もコストパフォーマンスがよくておすすめ。
技術革新により、10年前の最上級リールに搭載されていたような機能が1万円台のリールで得られるようになっています。特別性能が必要じゃなければ、どんな釣りでもこの価格帯で十分!
ダイワ・シマノそれぞれ優秀なリールが揃っていますが、新しい釣りを始めるためにスペックが高くデザインに優れた「フリームス」を購入してみました。
今回は、1万円台で購入できるリールの中でも非常に人気で、かつ基本スペックも高い「ダイワ フリームス2506」を実際に使用しつつ実釣レビューを行いたいと思います!
フリームスのスペック
フリームス2506の基本スペック
新しく購入したフリームスで、早速クロダイを釣ることに成功!ブラックが基調のカラーなので、クロダイの横に据えると非常に映えますね。
定価は1万6千円程度ですが、ネットショップだと1万円ちょいという激安価格で購入できる ので、新しい釣りを始めたいと思い速攻で購入しました!この価格帯なら、結構気軽に買えちゃいます。
クロダイ・タチウオ・アオリイカ・小型青物など、20gまでのルアーを使ってあらゆる対象魚を狙いたくて「2506」という番手を選びました。PE0.8号を130m巻けるので、色々な用途で使えます。
それでは、フリームスの具体的なスペックを見ていきましょう!
2004〜4000番とラインナップはそれほど多くないので、用途としてはライトゲーム〜ライトショアジギング程度になるでしょうか。超軽量ルアーや重いジグなどを使った釣りには向かなそうですね。
スペック上だけで見ると、他のリールに比べて「重量」が目立ちます。例えば、シマノの同価格帯のリールであるナスキーだと、2500〜C3000まで250g。対してフリームスは270g〜315gとなかなかの重量。
同じダイワの上位機種である「EMMS 」も所持していますが、ネットショップだと5千円も価格差がないが軽量ザイオンボディを採用しているので、同じ2506番で215gと非常に軽量です。
▲所有しているEMMS3012H。この番手で250gと非常に軽量で扱いやすい。
フリームスを購入するメリットとしては、1万円ちょいという価格の安さ、ATDドラグ・マグシールドなど上位機種と同等の性能、EMMSと違って金属ボディなので剛性がある点ですね。
リールはロッドとのバランスで使い心地が大きく変わるので、単に軽ければいいわけではありません!
同じ1万円台のロッドを購入するなら、おそらく上位機種と比べて重量があるのでフリームスのほうがバランスが取れます。ある程度価格を抑えてタックルを揃えるなら、フリームスでも相当メリットがあると思いますよ。
マグシールドによる防水性
フリームスで気になるのは、やはり「マグシールド」による防水性ではないでしょうか!上位機種にあるようなラインローラーまで防水仕様ではなく、ボディのみの防水です。
正直マグシールド自体の評判はよくありませんが、この価格帯のリールなら頻繁にオーバーホールに出すより買い替えたほうが安上がりなので、防水性能の恩恵を最大限受けられると思います。
フリームスは金属ボディで通常のリールより剛性が高い点でも、防水仕様とマッチしているでしょう。過酷な環境で積極的に使いたいリールですな。
漆黒のボディデザイン
リールスペックを紹介してきましたが、なんやかんや一番気に入っているのはフリームスのデザイン性。ダイワ製のリールはスペック的には対したことなくとも、何よりデザイン性が素晴らしい!
金属ボディとブラックカラーの相性が非常によくて、「ブラックメタル」的な独特の光沢を放っています。上位機種である「セルテート」とカラーリングの方向性が同じなので、パッと見は最高級リールに見えます。
フリームスのライバルである「シマノ ナスキー 」も所持していますが、こちらはカラーリングも安っぽいしワンピースベールじゃないし、安物リール感丸出し!所有感は圧倒的にフリームスのが上です。
▲ライバル機種のナスキー。カラーリング的に非常に微妙なデザイン。
高いリールほどスペックの違いが出るんですが、ぶっちゃけ1万円程度のリールならそれほど性能差はありません!3千円程度のリールと比べたら雲泥の差ですが、同じ価格帯ならほとんど変わらないといってもいい。
最終的に自分の釣具を気に入るかどうかは「デザイン」によって決まっちゃうので、安物リールほどデザイン重視で選んでいます。(笑)
ロッドは大半が黒を基調にしたデザインで作られているので、フリームスのブラックカラーとよくマッチするんですよね。1万円程度の価格帯ながら、よく使っていて勝手にうっとりしていますw
デザインで選ぶのなら、圧倒的にフリームスがおすすめ!
他機種との比較
同価格帯の機種として、先ほど紹介したナスキー、そしてフリームスと同じ価格帯の「アルテグラ」が上げられます。いずれも安物にしては優秀です。
アルテグラに関しては実店舗で回転させましたが、巻き出しはやや重いもののナスキー同様シルキーな巻き心地で優秀なリールです。相変わらず、デザインに関しては微妙ですがw
では、なぜわざわざナスキーを手放し、アルテグラを選ばずにフリームスを購入したのか?その理由は「ワンピースベールか否か」でした。
アルテグラに関しては、特にドラグ性能が優秀でフリームスと違ってねじ込み式ハンドルなので、リーリング時のブレも少ないです。単純なスペックならこちらのほうが上です。
しかし!ナスキー・アルテグラともにベールとラインローラーが一体になっている「ワンピースベール」を採用していないため、〜PE0.8号程度の極細PEを使っていくと勝手にブチブチキレていくんです・・・!
どれだけ性能が高くても、勝手にラインが切れてしまっては釣りになりません。性能的にはナスキーでも十分だったんですが、あまりに使えないため泣く泣く買い替えせざるを得ませんでした。
詳しくはレビュー記事を見ていただきたいんですが、ラインを放出したあとベールを閉じてハンドルを巻いたとき、自動的にラインローラーまでラインが滑っていきます。
しかし!ワンピースベール仕様でないとスムーズに滑らず、コシのない極細PEではベールとの隙間に挟まり勝手にPEが傷つき、少しでも強めに負荷を掛けた瞬間に切れます。
アルテグラに関しては上位機種のベールを移植することも可能なようですが、結局出費も多くなるし時間を掛けるのもバカバカしいので、最終的にフリームスを購入。
今は全く問題なく使えていますが、極細PEラインをメインに使用するなら確実に後悔するので気をつけておきましょう。フロロやナイロンラインをメインに使うなら問題ないです。
【1万円以下のリール】16ナスキーの実釣レビュー!高性能だが致命的な欠陥あり・・・。
フリームスの実釣インプレ!
巻き出し・ATDドラグの軽快さ
フリームスを使って何度もクロダイを掛けましたが、少なくともドラグ性能に関しては全く問題ないです!
ATDドラグは魚の引きに応じて柔軟にドラグを放出するという機能ですが、上位機種には及ばないもののやり取りで不安を感じたことはありません。細糸でも確実に魚を取り込むことができます。
一度、巨大なエイをヒットさせたこともありますが、極細PEでも障害物に接触するまでラインが切れませんでした。ドラグ性能に関しては、かなり信用できますね!これならライトゲームでも使えそう。
ハンドル回転時の巻き出しに関しては、ゴリ感はないもののやや違和感を感じることも。シルキーな巻き心地ではあるんですが、少しだけ引っかかりのようなものを感じます。
ハンドルの巻き心地だけでいえば、シマノ ナスキーのほうが上でしたね。こちらは巻き出しは重いが一度回転させると違和感がないため、リトリーブ中心の釣りには最適です。
どちらもねじ込みハンドルではないし、1万円台のリールにそこまで求めるのも酷な話なんですけども。
1g程度のワームを使ったアジング・メバリングでは障害になるかもしれませんが、そもそも対応した番手がないというw エギング・シーバス・ライトショアジギングで使うなら全く問題ないレベル。
剛性とリール重量
やはり、他のリールと最も異なる点といえば「金属ボディで剛性が高いが重量がある」ことですね。軽量なロッドを使うチニングなどライトな釣りではかなり気になります。
明らかに一回り大きいEMMS3012Hと比べても20g大きいので、持ち比べた瞬間に「なんじゃこりゃ!?」と困惑します。(笑)明らかに金属がどっしり詰まったような重量感があります。
本来のスペックからすればフリームスの重量が普通なんですが、やっぱり軽量リールは使っていて快適です。
ただ、フリームスの一番の用途は「コンパクトロッドと併用すること」をメインで考えていて、同社の「モバイルパック 806TMS 」だと伸ばしたときにかなり先重りするんですよね。
軽量リールだとバランスが悪いので、あえて重量のあるフリームスを購入しました。2506番でもやや軽いぐらいでしたが、安物ロッドほど先重りしやすいので重いリールのほうがマッチします。
出張先や旅行先で釣りができる!「ダイワ モバイルパック806TMS」のインプレ・レビュー
剛性についてはこれから検証しますが、使っていてリールのガタを感じたことはないですね!
対して軽量ザイオンボディを採用したEMMSだと、予想外の大物がヒットしたときは太糸を使っていて根掛かりしたとき、剛性不足を感じるシチュエーションがありました。
過酷な使い方をするなら金属ボディ一択だと思います。
結論:購入して満足か
リール選びには散々悩まされましたが、結果的には大満足の買い物となりました。(笑)
フリームスはタチウオ・クロダイ・たまーにエギング、その他ライトルアーなどそれほど性能を求められない釣りに使うつもりなので、スペック的にも全く問題ありません。
剛性があり、防水のマグシールドを採用している時点で「サブリール」としても相当優秀で、軽量リールに比べていざというときでも確実に動作してくれる・・・という強みも。
最低限ルアー釣りに使えるスペックは揃っていて、剛性があって価格も安い。デザインは同価格帯に比べて圧倒的に優れているため、ある意味で最も実用的なリールかもしれません。
上位機種にはEMMS・ルビアス・セルテート、シマノだとストラディック・ストラディックCi4+・ツインパワーなど優秀なリールが数多く発売されていますが、普通に使う分にはフリームスの性能があれば十分です。
おわりに
というわけで、以上「フリームス2506」を購入し、実際の経験を通して実釣レビューをお届けしてみました!
最初こそナスキーと極細PEラインの組み合わせで釣りにならず苦しめられていましたが、最終的にやむなくフリームスを購入して、結局は大満足で終わりましたw
何かと万能的に使えるし、デザインもよく所有感も抜群。基本スペックは十分なので、特に初めてルアー釣りに挑戦する初心者こそおすすめしたいリールでしたね。