アウトドアやキャンプをする時、自炊するためには「アウトドア用のナイフ」が必須となりますが、みなさんはどのような製品を選びましたか?
料理をする、または緊急用に使用する、などなど用途によってコンパクトな五徳ナイフ、刃渡りの長いサバイバルナイフ等ナイフには様々な種類があって混乱しそうですが、今回はアウトドア・キャンプ用ナイフとしては非常に安価であり、なおかつ圧倒的な信頼を誇る「モーラ・ナイフ」をご紹介します!
簡単な自炊から、本格的なブッシュクラフトまで多種多様な用途に対応し、かつ安価な最強のナイフです。今回はこのナイフを1年間アウトドアの環境で使ってみたので、そちらの使用感とオススメユーザーも紹介したいと思います。
モーラ・ナイフってなに?
amazonでダントツの口コミを集める、謎のアウトドア道具「モーラ・ナイフ」。
そもそも、この「モーラ・ナイフ」とはどんな製品なのでしょうか?
モーラ・ナイフとは?
スウェーデン中部のモーラ地方は昔から痩せた土地で農作物があまり取れなかったので、豊富にあった木材と鉄を利用して家具などが盛んに作られ、作業に必要な道具としてナイフも作られるようになりました。1600年頃には切れ味の良いナイフが作られることで有名な地域となり、1891年にモーラ―地方の郊外でモーラナイフが設立されました。職人たちの手で伝統的に受け継がれてきた丈夫な刃造りの技法で生み出された刃と握り易いグリップを量産して組み合わせることで質の高いナイフを生み出すことに成功。赤い樺材で作られた印象的なグリップのナイフは現在でもナイフと言えばスウェーデンの多くの人がこのクラッシックモーラナイフを想いうかべる程、シンボル的な存在になりました。
「モーラ・ナイフ」は地方の名前がそのまま付けられたナイフなんですね。ちなみに地名は本来は「ムーラ市」で、日本語表記では「モーラ」と表記されることが多いみたいです。
品質が非常に高いため、スウェーデンの国王からも高い評価を受け、王室御用達の認定を受けて販売されている製品です。それほどの品質のものが、amazonでおおよそ2,000円程度で購入できてしまうというこの世界。まぁ驚きですね。
僕もそんな品質の高いナイフを旅で使っていますが、刃渡りが比較的短いのに魚捌きや野菜の料理、そして木を削いで焚き付けとする「ブッシュクラフト」で素晴らしい性能を見せてくれたので、今回紹介してみることにしました。
なぜモーラ・ナイフを買ったの?
最初は「旅でアウトドア用のナイフが必要だから、amazonで探そう」と思ってナイフを調べたところ、「モーラ・ナイフ」という商品ページに「ベストセラー1位」のマークが付いていたんですよ。
「なんだこれは?」と思って商品ページを見てみると、思ったより地味な見た目。男というのはナイフに執拗なまでの憧れを持ち、出来ればかっこいい製品であって欲しいので、最初は「微妙だな」と思っていました。
ただamazonのレビュー欄を見ると絶賛の嵐で、しかもレビュー数そのものも多い。他のアウトドア用ナイフって、五徳ナイフのビクトリノックス製品以外はいまいちパっとした製品がなく、評価が高くても高価なケースが多かった。
反面、この「モーラ・ナイフ」は評価も高いし値段も安い、そしてシンプルな見た目だからこそメンテナンスがしやすいとのことでした。
アウトドアで使用を繰り返していると、どれだけ性能の高いナイフであっても確実に鈍ってくるので、途中で研いでやる必要があった。今後のメンテナンスの容易さと、そして圧倒的な性能を誇っているモーラ・ナイフを買わないという選択肢はありませんでした。
ちなみに、モーラ・ナイフは「カーボンスチール製」の刃が最も性能が高いみたいで、その中でも「Heavy Duty MG」というモデルはナイフの重さで簡単にブッシュクラフトが出来ることで人気のようでした。
ただ旅中に海釣りをして魚を捌く予定があって、カーボンスチール製のものは錆びやすいとのことだったので、別ラインナップである「ステンレス製」のモデルを購入いたしました。
モーラ・ナイフを使ってみた感想
約1年間、日本一周の旅に「モーラ・ナイフ」を持ち歩き、様々な料理を作ってみました。
北海道のキャンプ場で魚釣りをし、モーラ・ナイフで捌いたあと調理を行った時の写真。小型の魚だったら切れ味的には余裕で捌けました。
ただ刃の肉厚が結構あるので、もう少し大きい魚なら余裕で捌けるかなと思った一方、あんまり小さい魚だと少しキツかったかも。
道端で発見した山菜を摘んで、ナイフで調理してからアク抜きして食べることも。
野菜を切る、山菜を切る、等の用途では全く過不足はありません。肉を切る用途にも使えましたし。
野菜を買ってきて、自炊している時の様子。ちょっと汚くて恐縮ですが、全く問題なく使用できました。
ちなみに写真を撮ってはいないものの、焚き火をするときにブッシュクラフトの用途としても使ったことがありますが、こちらも切れ味がいいので簡単に焚き付けを作ることもできました。
今後九州の山奥でサバイバルする予定もあるので、このナイフを持って簡易小屋づくりを行ったり、また食料の調理をする予定です。
1年も使うとさすがに刃が鈍ってきますが、シンプルな作りで簡単に砥石でメンテナンスできるようなので、万全の体制に整えておきたいと思います。
最初のアウトドア用ナイフにオススメ!
約1年間モーラ・ナイフを使用して、「これまでアウトドアをあまりしたことのなかった初心者にこそ、モーラ・ナイフがオススメ」だと思いました。
何よりも安価で信頼性の高い商品なので、長く使おうと思えば全然使えるレベルだし、また買い換えたければ特に躊躇することなく、新しい製品を買うこともできます。めちゃめちゃ安いですからね。
ぜひ、これからアウトドア用ナイフの購入を考えられている方は、モーラ・ナイフの購入も検討してみてください。きっと幸せになれますよ!
これからアウトドアでキャンプをしようと考えられている方は、ビクトリノックス等の五徳ナイフを使用するのも1つの手ですが、あれだと刃渡りが短すぎてまともな料理には利用できないんですよね。
反面、こちらのナイフだったらあらゆる料理に対応出来るほか、ブッシュクラフト等にも使えるので最初の1本としては最高の製品だと思いますよ。実際自分も買ってよかったですし、これからもアウトドアの旅をこのナイフに支えて貰う予定です。
おすすめのモーラナイフのモデル
モーラナイフには製品ラインナップがいくつかあって、それぞれ得意なシーンが異なるんですよ。
そこで、最後にモーラ・ナイフのおすすめモデルを状況シーン別に紹介したいと思います。思ったよりもモデルが多いので、きっとお気に入りの製品が見つかるはず。
もっとも切れ味がよく人気のカーボンスチール
モーラナイフのなかで最も人気で、切れ味最強の「カーボンスチール」モデル。
「切れ味が良い」という特性を最大限活かせるので、特殊な条件がない限りはこのモデル一択でしょう。切れ味が落ちても簡単に研げるという特徴も大きなポイント。
ただし錆びるので、日常的なメンテナンスは必要です。
メンテ不要の錆びないステンレスモデル
カーボンスチールに比べて切れ味は劣るものの、細かいメンテナンスをせずとも錆びないという「ステンレス」モデル。
僕は長期間の旅でモーラナイフを使用する予定だったので、こちらの製品を購入しました。それでも切れ味は抜群で、よほど変なものを切らない限りはスパスパ切れます。
ただし切れ味が落ちたとしても、ステンレスだと研ぎにくいのが大きな欠点ですね。それぞれ一長一短だし、安いので2つのモデルを両方購入してもいいかもしれません。
ファイアースターター・砥石付きの高級モデル
モーラナイフのなかでも、ファイアースターター(火打ち石)や砥石がホルスターに取り付けられた上位のモデル。
刃自体は通常のカーボンスチールと変わりませんが、グリップと付属品が大幅に変更されていて、ナイフ単体であらゆる仕事をこなすことが出来ます。
こちらのナイフのほうが「サバイバル感」があってカッコいいし、ナイフ一本あればなんとかなるという可能性も広がるので、ぜひ予算に余裕がある場合はこちらを購入したいところ!
モーラナイフはコレクション用途にも向いていそうだから、全てのモデルを揃えてみてもいいかも。(笑)
それでは!素敵なアウトドアライフをお過ごしくださいませ。