堤防・磯からメタルジグを遠投して青物を狙うショアジギングですが、ポイントによってはテトラ帯からジグを投げざるを得ないことあります。
通常の堤防からであれば、やり取りにそれほど気を使わなくても大丈夫ですが、「テトラ帯」となると足元が障害物だらけのため取り込みが極端に難しくなります!
特に大型ブリなど、寄せても完全に疲労させなければ再び走り出すスプリンターの場合、強引に寄せるだけでは取り込みの成功率が落ちてしまう場合も。
過去に何度も同ポイントで竿を出してきましたが、知識がなかったために何度もラインをぶち切られてきました。コツを掴まないと本当に難しいんですよね。
今回は、テトラ帯でショアジギングをする際の釣り方と取り込みのコツについて解説していきます!
テトラ帯での攻略法は?
可能な限り足場が良い場所が釣果アップのコツ
まず第一に「テトラ帯で釣果を伸ばすコツ」ですが、「可能な限り足元がいい場所」を選ぶことでキャストが安定して結果的に釣果も伸びます。
堤防や磯と比べて足場が不安定なテトラ帯ですが、特に足の設置面積が少なく力を入れてキャストすることができません。
さらに堤防から斜めにテトラが入っているので、ラインの垂らしを長く取ると背後のテトラに引っかかってしまいます。そのため、垂らしが必然的に短くなり飛距離も落ちます。
テトラからジグの飛距離を伸ばすためには、可能な限り足を置く面積が広い場所を選んで場所取りをすると、遠投することが可能になります。
足場が悪いと他の釣り人も飛距離が落ちてしまうので、一人竿抜けのポイントを狙うことで釣果がアップすることもあります。
もしテトラのサイズが小さければ、堤防の上からキャストして取り込みの時だけ降りるのもありですし、実際にやっている釣り人も見かけます。ぜひ遠投できるポイントを選んで場所取りしてみてください。
青物は意外と足元まで回遊する
相反する内容になるものの、テトラ自体が大きな漁礁となっているため、ベイトが回遊すると足元周辺で釣れることも多いです!
青物自体は回遊魚なので、クロダイ・スズキのようにテトラ内部まで入ってくることはありませんが、海が荒れ気味だとベイトを追いかけてキワまで寄ってくるケースがあります。
青物側からしても、堤防へ追い詰めるよりテトラへと追い込んでいくほうが捕食率も上がります。テトラ周辺は根掛かりすることも多いですが、手前も積極的に狙うことで釣果アップに繋がるケースも。
足元でベイトが回遊している状況だと、ミノーなどを使ってテトラ際を通すようにするとヒット率が上がります。ただしこの方法は周囲に釣り人がいないような状況でないと使えません。
時にテトラ際の落ち込みで青物がヒットするケースもあるため、初めての釣り場の場合だと周囲の地形を探ってみて、さほど根掛かりしなさそうであればキワキワまで積極的に狙います。
ショアジギングは遠投が前提の釣りとなりますが、状況によっては手前でしか釣れないこともあります。ぜひ、テトラ際周辺も狙ってみてください。
テトラ帯での取り込み方法まとめ
リーダーは太め・長めで
▲テトラ帯で取り込んだツバス。このサイズでも暴れるとリーダーが擦れる。
青物を取り込む前の準備段階の話ですが、テトラ帯で釣りをする場合は擦れる前提で太めのものを用意したほうがいいです。自分の場合は通常より1.5倍ほど太く、かつフロロリーダーを使用しています。
取り込み時に確実に擦れてしまうので、リーダーを長めに取ることでラインブレイクの確率を抑えることができます。通常時は1.5m〜2m程度ですが、ポイントに合わせて3m〜5m以上用意すると安心です。
テトラ帯だと背後に障害物があるので、キャストする際に垂らしを多く取ることができません。必然的にリールへ結束部分を巻き込んでしまうんですが、それに関しては仕方ありませんね。
▼ショアジギングのショックリーダーの基礎知識はこちら
ショアジギングで活躍するショックリーダーの太さ・長さ・選び方まとめ
玉網を身体にセットしておく
意外と忘れがちですが、こちらも巨大青物をテトラ帯で取り込むには重要なことです。
自分もそうですが、テトラでは足元周辺に玉網を置いて釣りをする人が非常に多いと思います。中型クラスまでなら、テトラ際で走られても玉網のある場所まで持ってこれるので問題ありません。
しかし!大型青物だとテトラ帯を縦横無尽に走り、ある程度寄せても最後の抵抗をしようと走り回ります。玉網の位置まで寄せている間に擦れたラインが切れてブレイク・・・なんてこともあります。
もしテトラ際で大きい青物を取り込みたいと思ったら、ライフジャケットでも腰でもなんでもいいので自分の体に取り付けておくこと!
「タモホルダー」などのアイテムを使えばベスト型のライフジャケットなら背面に取付可能だし、ベルト型でも無理やり引っ掛ければ取り付けできます。
大型テトラなど足場が悪い場所だと、ラインのテンションを張りながら海沿いを進めないこともあります。いずれにせよ、玉網を置いたままファイトをするのは危険です。
魚に合わせてテトラ上を縦横無尽に動き回る
次に実際にヒットしてから取り込むまでの方法を解説します!魚とのやり取りをする際、ロッドの方向を変えて行動を制御することも多いと思いますが、大型青物にだと制御不能なことも。
手前まで寄せられても、突然テトラ際を横に走り出すケースが多々あります。ルアーロッドは短いものが多いので魚のパワーが強いとテトラ際に擦れてしまい、簡単にラインが切れちゃうんですよね。
もしテトラ際で走り出した場合、竿でパワーを受け止めているだけではラインが擦れてしまうため、魚に合わせて自分自身も動かないといけません!
朝マズメ周辺だと暗くて落下の危険性が増すんですが、その場に立ち尽くしてしまった結果ラインが擦れて大物に切られてしまった経験が何度もあります。
もしテトラ帯で青物がヒットした場合、極力自分と正面の位置を保ちつつ、20m以内に入った段階で青物の行動に合わせて自分も動きつつ行動を制御します。
周囲の釣り人が多いと、確実に協力が必要なため声をかけて一旦ルアーを引き揚げてもらいましょう。テトラ帯では5kgを越えると一人でのタモ入れが非常に難しくなるため、手伝ってもらうのが吉。
おわりに
というわけで、以上「テトラ帯でショアジギングする際の攻略法と取り込みのコツ」について解説してみました!
堤防と比べると非常に難易度が高くなるので、通常のタックルよりも強いものを用意しなければ攻略が難しいテトラ帯。小型青物狙い以外だと、ライトショアジギングなどはもってのほかです。
ただ、テトラ帯は他の場所と比べて毛嫌いする人が多く、釣り人が少ないという利点があります。青物釣りは基本的に「運」が重要となるので、人が少なければ少ないほどヒット率が上がります。
特に人が多い都市部では重要なので、釣りに慣れた段階でテトラ帯でも竿を出してみることをおすすめします。取り込みもスリリング満載でなかなか楽しいですよ。(笑)